【ブログの書き方】文章内容は「プラスのストローク」で / 構成力が高くても人を傷つけては意味がない

前回の記事で「文章力を向上させるには、まず『文章の型』を覚えるといい」とお伝えした。ただ、頑張って書いたブログ記事に対して、「読者の反応が悪い」「コメント欄が荒れる」といった経験をしている人は多いだろう。なんとも悲しい気持ちになる。否定的なコメントが付くのは何か「理由」があるのかもしれない。

性格のキツさが文章に出ている

私はどちらかというと、否定的なコメントが付きやすいタイプの人間だ。おそらく「性格のキツさ」が影響していると考えられる。ブログを共同運営している妻に「性格のキツさが文章に出ている」と言われたこともある。日常でも悪気なく妻を責めていることも多い。では、どうすれば「文章のキツさ」を少しでも軽減できるのだろうか?

そこで参考にしたのが、心理研究科・津田秀樹氏、精神科医・西村鋭介氏の『傷つかない&傷つけない会話術』に書いてあった【プラスのストローク】だ。

「プラスのストローク」で相手を認める

同書によると、プラスのストロークとは

人はだれでも「人から認められたい」という気持ちがあります。それを充たしてあげるのが、【プラスのストローク】です。「私はあなたをちゃんと認めていますよ」というメッセージです(後略)

『傷つかない&傷つけない会話術(津田秀樹 / 西村鋭介)』P192

ちなみにストロークは、直訳で「なでる」「さする」という意味。プラスのストロークには4種類ある。

《賞賛》相手をほめることです。
《好意》相手に対して好意を持っていることを、実際に伝えることです。
《肯定》相手の言い分を、自分も同じ意見だと賛同することです。
《存在価値》「あなたがいてくれたから」とか「あなたのおかげで」など、相手の存在価値を認めているというメッセージを伝えることです。

『傷つかない&傷つけない会話術(津田秀樹 / 西村鋭介)』P193

さらに、同書では以下のように伝えている。

自分から【プラスのストローク】をよく発信している人は、相手からも【プラスのストローク】が返ってくることが多いものです。

『傷つかない&傷つけない会話術(津田秀樹 / 西村鋭介)』P194

逆に《敵意》を持ったり《否定》をすることは、【マイナスのストローク】ということだ。私はたまに、マイナスのストロークで書かれた記事を目にすることがある。もちろん人の考えは賛否両論あっていい。しかしマイナスのストロークで誰かを傷つけないほうがいい。

「プラスのストローク」は読者への感謝

「情けは人の為ならず」という諺がある。「誰かに親切にすると、その親切がめぐりめぐって自分へ返ってくる」という意味だ。私自身この諺を体感したことがある。

私は以前、インターネット関連のサポートセンターで働いていたことがある。顧客には年配の方も多い。複雑なインターネットの仕組みを、分かりやすく伝えることを常に心がけていた。ある日、会社に私宛の郵送物が届いた。差出人は以前電話で対応した年配の方で、中には手紙が入っていた。「先日の親切な電話対応のお礼」だった。

業務中に「親切な電話対応」を意識したことはない。ただ、インターネットが苦手な人の中には「こんなことも知らずにすみません」と、恐る恐るサポートセンターに電話をかけてくる方もいた。そういった顧客に対して、私はまず「安心」してもらうことを最優先にしていた。いま思えば、そんな何気ないことがプラスのストロークだったのかもしれない。

「人を傷つけない記事」を書くには、プラスのストロークを意識することが大切だ。そんな私は、無意識にマイナスのストロークで誰かを傷つけていたのかもしれない。実際プラスのストロークで記事を書いているときは、周囲の反応が良いことが多い。

もしも、あなたがマイナスのストロークで周囲の反応を悪くしているなら、プラスのストロークを意識してみるといいだろう。私もプラスのストロークで、情報発信し続けられるよう努力していく所存だ。

――ここまで読んでいただいたことに感謝する。

参考書籍:『傷つかない&傷つけない会話術(津田秀樹 / 西村鋭介)』