「ブログの書き方がわからない。書いているうちに、何を伝えたいのかわからなくなる。後で読み返すと内容がわかりにくい。伝わる文章を書くにはどうすればいいの?」
じつは僕も以前、同じように悩んでいました。ブログ記事を闇雲に量産し続けたこともあります。しかし文章力は向上しませんでした。ブログを闇雲に書いても上達は難しいです。読者に伝わる文章を書くにはコツがあります。
ここでは『マジ文章書けないんだけど』のレビューをお伝えします。本書では、「主語と述語の対応」や「5W1H」といった文章に関する様々なテクニックを、初級~プロ級と段階的に学ぶことができます。
胸を張って、文章を書くのが得意だと言える人は、ほとんどいないのではないでしょうか。少なくともこの本を手に取ったあなたは、文章を書くことに対してわずかながら苦手意識を持っているのだと思います。(中略)(本書は)見た目の軽さに比べて、内容は意外に濃いはずです。
<まえがき>P2
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①“おじさん” と “すず” の親しみやすいストーリ形式
本書は、大学3~4年生から社会人になり文章を書くことに戸惑いを感じている人に向けた文章術の本です。ある “謎のおじさん” と、エントリーシート(ES)が書けずに困っている “大学生・浅瀬すず” とのストーリー仕立てで文章講座が進んでいきます。
イラスト入りなので、活字だらけの本よりも親しみやすいです。ストーリー形式なので、内容もスッと頭に入ってきやすい感じがしました。おじさんとすずの掛け合いも見ていて面白いです。漫画のような感覚で読みやすいでしょう。
本書の内容はESを書くためだけでなく、ブログにも応用できます。読者に伝わる文章を書くには基礎~応用と様々なテクニックを使います。それらを知っている、知らないとでは文章力に大きな差が出ます。
②文を分解して構造を理解すれば伝わる文章が書ける
短くて簡潔な文をつないで文章にしていけば、言いたいことをしっかり伝えられる。一つ一つの要素を意識しながら書いていくと、だんだん文の構造がわかってくる。最初は面倒でも頭の中で文を分解する癖をつけるといい。
<LESSON2 ボディづくりは骨格と肉から ~主語と述語の対応~>p31-33
本書では「読者に伝わる文章を書くコツ」がわかります。自分で書いた文章を後で読み返したときに「解りにくい……」と感じたことはありませんか?
解りにくい文章は「主語」と「述語」がうまく対応できていない可能性が高いです。書いた文を分解することで構造の理解が深まります。読者に伝わる文章を狙って書けるようになります。
③曖昧だった「が」と「は」の使いわけが理解できる
まだわかっていない未知情報の後には「が」、すでにわかっている既知情報の後には「は」がつく。(中略)「が」と「は」の違いは、心理的なものを映し出す。
<LESSON5 「は」「が」ゆい思いがミチてます ~助詞の使いわけを考える~>p53
日本人なら感覚的に使っている「が」と「は」。
「母がカニを食べる」
「母はカニを食べる」
この文を見て「が」と「は」の使いわけの説明ができる人は少ないでしょう。僕も本書を読むまではわかりませんでした。
前者は、カニを食べたのが “母” と知らない場合。後者は、カニを食べたのが “母” と知っている場合。理論的に「が」と「は」の使いわけを理解することで、文章を書くときに迷わなくなります。
④長文が書けない?大丈夫!短文を書き連ねればOK
文章を展開させるっていうのは、文と文をつないでいくってことなんだ。そこで必要なのが「なぜ」『どうして』っていう問いかけなんだ。
<LESSON20 厚化粧は必要ない ~とことん「why」を使って書く~>p180
文章を書くことが苦手な人ほど「長文を書くこと」に抵抗を感じているはず。僕は以前、ブログを闇雲に書いているとき、文章を書くことが “怖い” と感じることもありました。
長文を書くにはコツがあります。一文で長く書くのではなく、複数の短文を繋げることで「長文」になります。僕が書いているこの記事の文章も、よく見れば10~50字くらいの文を書き連ねているだけ。ねっ、簡単でしょ!
もちろん本書の内容はこれだけではありません。以下、目次から一部抜粋します。
本書『マジ文章書けないんだけど』は、表紙など一見するとおちゃらけているようにも見えます。しかし一回読んだだけで、すべてを理解するのは難しい。それほどまでに濃い内容です。結構 “ガチ” なんです。
ちなみに……
⑤著者:前田安正さんは朝日新聞のベテラン校閲記者
本書の著者:前田安正さんは朝日新聞メディアプロダクションの元校閲事業部長だった方です。校閲とは、
誤記はもちろん、表記の揺れ、事実関係の誤り、差別表現や不快表現などの不適切表現の有無まで、幅広くチェックし訂正していく仕事です。また、同じコンテンツ内で論理構成や内容に矛盾が起きていないかも確認します。
引用元:校正、校閲とは何か?その違いや役割と重要性を解説 – 図書印刷株式会社
万一、校閲が甘かった場合、ミスの内容によっては金銭的な損害が発生するケースもあります。新聞や雑誌といった出版物を発刊する上で校閲は重要な仕事。前田さんはとても重要な仕事を任されていた方です。
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――ところで『マジ文章書けないんだけど』の評判はどうなんでしょう? 以下、巷の口コミ・レビューをまとめました。
巷の口コミ・レビュー
本書に対する感想は十人十色です。肯定的な意見でも、人によってはデメリットに感じる場合も。その逆にメリットと感じる場合もあります。
(前略)イラスト豊富で文章の入門編だと思いきや中身は結構、中〜上級だと感じた。ビジネスマンやライティングに関わる人にお勧めしたい。
引用元:Amazon
(前略)この本に先に出会っていたら、大学受験で書かされた小論文も、少しは楽しんで書けたかもしれないと思いました。小論文が苦手な人にはお勧めです!(後略)
引用元:Amazon
文章を書くのが苦手でしたが、書けそうな気がしてくる内容でした。読みやすいです
引用元:Amazon
(前略)紙面デザインがあまりに見づらすぎるために読み進めることが困難である。手書き風の書体や、白色度の低い紙に蛍光系の特色インキを用いた印刷などが可読性を下げている。非常にもったいない。(後略)
引用元:Amazon
読んでいて気になったこと…
ブログが書けないとお悩みの方…ぜひ読んでみて!
小手先でES(エントリーシート)を書いても役に立たないってことも分かった。
<エピローグ>p220
これは本書の主人公:すずのエピローグでのセリフです。これと同じことがブログにも言えます。小手先の知識で闇雲にブログ記事を量産しても文章力は向上しません。
たしかに最初は書くことに慣れるため、闇雲でもいいでしょう。しかし読者に伝わる文章を書くには「何を、どうやって伝えるか」を考える必要があります。
「本書を読めば一日で文章力アップ! プロレベルになります!!」なんてことはいいません。文章力を上げるには時間がかかります。本書は実力アップさせる正しい方向性を示してくれます。
ブログが書けないとお悩みの方は、ぜひ本書を手にとってみてください。そして学んでみてください。文章力は才能ではありません。努力すれば確実に上手くなります!
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僕自身、文章力はまだまだと思っています。過去に書いた記事を見ると……恥ずかしい……痛い……。
こんな記事を書いていた僕ですら文章力が向上、長文が書けるようになりました。あなたも努力すれば必ず文章力がアップします。断言します! だから頑張れ!!